2015.01.10
2015年1月15日に久留米大学バイオ統計センター公開セミナーを開催しました。
バイオ統計センター公開セミナー
16:30-17:20 講演者2:堤 千代(久留米大学大学院医学研究科博士課程4年) 演題:「健診データによる口腔ケア行動とメタボリックシンドロームの関連」 概要:健診機関に蓄積されるデータの分析によって有効な健康管理を 行うことが保健師に求められる。健診データを用いたプレ解析では、 口腔ケア行動のひとつである歯磨きとメタボリックシンドローム (以下、Mets)との関連がみられた。口腔衛生とMetsとの関係は、 歯周病が心血管疾患のリスクを高めることや、歯磨きが心血管疾患の リスクを下げることなどが報告されている。本研究では、歯磨きと 心血管疾患の前駆状態であるMetsとの関連に着目し、健診機関を 利用した30~59歳の12548人の健診データを用いて分析を行った。 多くのライフスタイルが歯磨きの頻度とMetsの両方に関連しており、 潜在的な交絡の可能性が考えられた。127の変数リストから、ロジス ティック回帰モデルによって、歯磨きとMetsの両方に関連する変数を 男女それぞれに選択し、さらに、共線性の問題を回避するために、 最終的な交絡因子は主成分分析を用いて選択した。選択された交絡因子 および年齢を調整したMetsリスクに対する歯磨きの、性別ごとの補正 オッズ比(95%信頼区間)は、歯磨きの頻度が上昇するごとに、 男性0.57 (0.48?0.81)、0.50 (0.35?0.71)、0.42 (0.29?0.61)であり、 女性 0.65 (0.48?0.87)、0.44 (:0.32?0.62)と減少した。
日時:2015年1月15日(木)15:30-17:20
場所:バイオ統計センター 講義室
15:30-16:20
講演者1:吉田寿子(久留米大学大学院医学研究科博士課程4年)
演題:「RBF-sPLSの脳画像データへの適用」
概要:脳萎縮領域と,その領域に関連する臨床的な特徴を探索する
ためのデータ解析手法について研究しています.
脳萎縮を評価するツールとして広く使われているMRIデータは,
画素単位であるボクセルを変数として扱うことによって,解剖学
的な解釈による領域の探索が可能になるという利点があります.
一方,データは高次元であると同時に,隣り合うボクセル,
つまり変数同士の相関が強いため,多重共線性を考慮しつつ
次元を縮小する工夫が必要となります.そこで,説明変数・
応答変数共に多変量の形をとるsparse partial least squares
(sPLS)モデルに,動径基底関数(RBF: radial basis function)
を加えたRBF-sPLSを提案しました.セミナーでは,学位論文として
まとめた,シミュレーションと実データへの適用結果に加え,
現在取り組んでいる研究内容についてご報告したいと考えています.
16:30-17:20 講演者2:堤 千代(久留米大学大学院医学研究科博士課程4年) 演題:「健診データによる口腔ケア行動とメタボリックシンドロームの関連」 概要:健診機関に蓄積されるデータの分析によって有効な健康管理を 行うことが保健師に求められる。健診データを用いたプレ解析では、 口腔ケア行動のひとつである歯磨きとメタボリックシンドローム (以下、Mets)との関連がみられた。口腔衛生とMetsとの関係は、 歯周病が心血管疾患のリスクを高めることや、歯磨きが心血管疾患の リスクを下げることなどが報告されている。本研究では、歯磨きと 心血管疾患の前駆状態であるMetsとの関連に着目し、健診機関を 利用した30~59歳の12548人の健診データを用いて分析を行った。 多くのライフスタイルが歯磨きの頻度とMetsの両方に関連しており、 潜在的な交絡の可能性が考えられた。127の変数リストから、ロジス ティック回帰モデルによって、歯磨きとMetsの両方に関連する変数を 男女それぞれに選択し、さらに、共線性の問題を回避するために、 最終的な交絡因子は主成分分析を用いて選択した。選択された交絡因子 および年齢を調整したMetsリスクに対する歯磨きの、性別ごとの補正 オッズ比(95%信頼区間)は、歯磨きの頻度が上昇するごとに、 男性0.57 (0.48?0.81)、0.50 (0.35?0.71)、0.42 (0.29?0.61)であり、 女性 0.65 (0.48?0.87)、0.44 (:0.32?0.62)と減少した。